グローバルI C Tエンジニア育成のための タイ研修
スタートして10 年目を迎えた恒例の国際専門研修プログラム「グローバルICT エンジニア育成のためのタイ研修」を、8月14 日から10 日間にわたって実施しました。今年は、研究のために1 ヶ月派遣するJASSO(日本学生支援機構)のプログラムも採択されたため、7 月22 日から長期滞在中の4 名に8月14 日からは10 名が加わり、10 日間の活動を14 名で体験しました。派遣者の内訳は、1 年生2 名、2 年生2 名、3 年生2 名、4 年生2 名、修士1 年3 名、修士2 年2 名、博士1 年1 名です。引率は新任の竹本修先生と川澄が担当しました。
前半6泊は、本学の海外協定校であるラジャマンガラ工科大学タニヤブリ校(略称RMUTT:バンコク北側のパトゥムタニ県にある国立大学)のキャンパスホテルに滞在しました。気楽に利用できる交通網がなく英語の通じにくいローカルな地域なので、現地の学生や先生方の力を借りながら生活しました。歓迎交流会で知り合ったタイの学生たちと飲食やスポーツの約束を続けて交友関係を深めました(図1)。

また、広大なキャンパスの中にある、農学部、工学部、マスコミ工学部などの充実した施設に驚き、Color Research Center の色覚や色嗜好の講義に耳を傾け、タイ伝統舞踊の動きを学んで実践する授業も受けました。さらに、RMUTT と提携している近隣の寺院Wat Oabta Babtgaran を訪問して僧侶から仏教の原則を学び、同じく提携しているプロサッカーチームBG Pathum United のスタジアムを訪問し(図2)、プロ選手が使う施設(舞台裏)を見学し、開幕直後のリーグ戦を生観戦して興奮しました。

タイ人の親切さの土台に仏教の教えがあること、タイのスポーツビジネスの活気などを肌で感じることができました。休日は、世界遺産・アユタヤや、チャオプラヤー川に浮かぶモーン族の島・コクレットにて、タイの歴史や民族の事情を垣間見るとともに、往復の車窓から都市環境や交通インフラの課題を知りました。
後半2 泊はバンコクに滞在しながら、まず、チョンブリ県・アマタシティ工業団地にあるTT Fuji Tool Support(富士精工と豊田通商の合弁会社)、およびデンソーのバンパゴン工場を訪れました(図3)。

TT では多様な工具の在庫管理と品質管理を見学した後、現地スタッフとタイ式のランチを交えて交流し、デンソーでは徹底した生産管理を地域社会に根付かせる戦略、現地の技術者を育成する仕組みなどを視察しました。さらにバンコクでは、キングモンクット工科大学ラートクラバン校(略称KMITL)のCollege of Advanced ManufacturingInnovation を訪問し、タイ純正のLow-code 型AI プラットフォームCiRA CORE の説明を受けました(図4)。学内ベンチャーからスタートし、タイの有名企業や日系大手に既に1,000 以上のライセンスを配布しているそうで、ICT 開発と展開の熱量に大いに刺激を受けました。

海外の大学や企業を生で見て、そこで学び働く人たちと直接対話することにより、派遣者個々に将来のキャリアや今後の人生のヒントが得られたと思います。現地プログラム実施にあたり、情報工学部懇談会に経済的なご支援を賜りました。心より感謝申し上げます。